プレッシャ〜高橋(電子)工作員が「マイムーブ西村−若い才能の芽を摘み損ねて返り討ちに遭ったついでに謎電の作者に輪ゴムを飛ばす男」で解説してくださっている、今年(第18回)の選手権1次予選の(先)マイムーブ-習甦戦の終盤戦を、振り返ってみます。
右図では▲4二と以下の必至があり、マイムーブの勝ちになっているのだそうです。たぶん、観戦されていた棚瀬さんが「終わりましたね」と言って立ち去られたのもこの辺だったと思います。
本譜でマイムーブは▲4二とと指しましたが、高橋さんが指摘されているように、必至を読み切っていたわけではないと思います。
マイムーブの第18回バージョンには「詰み部分木」が入っていませんし、詰探索もルート付近で軽くしか行っていないので、こういうところで弱さがあります。
で、右図の局面を、マイムーブの第17回出場バージョンに指させてみました(「詰み部分木」が入っているので)。ちなみにマシンは第17回出場バージョンよりも高速です。
第17回バージョンなら▲4二とで勝ちと読み切ってくれるかと期待していたら、▲6七歩と指しました。この▲6七歩が正解なのか私にはわかりませんが、△5九龍なら▲3二飛成以下詰みのようですし、△4四玉でも▲5三銀以下詰みのようです。▲6七歩という手は銀を手に入れますし、後手玉が5五に逃げてきたときに▲6六金と打てるようになるので、最善手でなかったとしても逆転されてしまうような手ではないと思いますがどうなんでしょうかね。
で、本譜▲4二と△3九銀▲1八玉△5三金打の局面(右図)では、高橋さんによると▲2二角成△同玉▲3二と以下の必至と▲3二と△4四玉▲4六銀以下の必至があるとのことです。
実戦では▲3二と△4四玉と進んだところでマイムーブが▲5三角成と間違えて逆転したのですが、第17回バージョンはちゃんと▲3二と△4四玉▲4六銀と指してくれました。しかし▲3二とと指す時点で勝ちを読み切っていたわけではなく、後手からの王手ラッシュによって先手が駒得をして評価値が高くなっているだけでした。▲4六銀を△5五歩と突いても△同歩と取っても▲5六金と打って必至をかけてくれましたが、△5五歩に対する▲5六金は勝ちと読みきるのに 17 秒もかかりました。また△4六同歩に対する▲5六金は勝ちを読みきれずに指しました。
という感じでこういう局面では第17回バージョンのほうが正しく指してくれましたが、トータルでは第18回バージョンのほうが強いはずです。それに、「詰み部分木」が入っているほうが強いという状況は、マイムーブがまだまだ弱いからそうなるわけなので、これから「詰み部分木」を実装するのではなくて、そういう弱い状態から抜け出す努力をするのが本来だと思います。